有料

空手道、「喜友名大里龍鳳館」が団体形で男女V 県少年少女選抜


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 小学生空手道の第2回県少年少女選抜大会が9日、豊見城市の沖縄空手会館で開幕した。団体形は男女ともに喜友名大里龍鳳館(男子・仲間大翔、永山瑛太、永山陽向、新城大翔)(女子・兼島佳那多、新城夢乃、瑞慶山千寿、平田莉里朱)が1位になった。個人形の小学3年男子は石川新汰(前田)、女子は島袋杏里(山内)が制した。2年男子の大城清和(豊見城)は個人形と組手を制して2冠。個人形2年女子は銘苅陽菜乃(さつき)、同1年男子は石原健誠(高原)、女子は川田悠(金城)が頂点。組手の小学3年男子は与那原大也(上田)、女子は平田凜果(真和志)が優勝した。同2年女子は伊礼琉愛(嘉手納)、同1年男子は佐久本寛大(仲井真)、女子は真保栄優彩(具志頭)が栄冠をつかんだ。


心一つ「楽しんで」V

小学生男子 団体形 クルルンファを披露する喜友名大里龍鳳館の(左から)仲間大翔、永山瑛太、永山陽向=9日、豊見城市の沖縄空手会館(小川昌宏撮影)

 男子団体形は喜友名大里龍鳳館が25・60点のクルルンファで優勝した。「負けてもいい、楽しんだ方の勝ち」と心を一つに決勝に挑み、「心が優勝と叫んだ」ほどにやり切った。試合後にはそれぞれ勝利をかみしめ、涙を見せる者もいた。

 チームは「小学2年生からこのメンバー」。勝ちへの強い思いから、練習中に双子の永山陽向と瑛太が言い合いになることもあった。口論のたびに仲間大翔(だいと)が仲裁した。決勝の演武は力強さ、インパクト、眼力、全てで納得できたが、1番大切にしたのは「気持ちでは負けない」。けんかもあったが、一丸となって九州への切符をつかみ「このメンバーで勝てて本当にうれしい」と全員が笑顔を見せた。

 九州は通過点で目標は全国優勝だというチーム。仲間は「足刀蹴りのスピードを上げる」、瑛太は「メリハリをつけて練習」、陽向は「みんなで強くなっていきたい」、新城大翔(はると)は「引き手がうまくなりたい」とそれぞれ気合は十分だ。

 (名波一樹)


昨年敗退の悔しさバネに

小学生女子 団体形 セーパイを披露する喜友名大里龍鳳館の(左から)兼島佳那多、瑞慶山千寿、新城夢乃(小川昌宏撮影)

 女子団体形は喜友名大里龍鳳館が「毎日練習してきた」と昨年敗退の悔しさをバネに、25.54点のセーパイで決勝を制した。

 「団体で県外派遣があるのは今年は今大会だけ。6年生を勝たせてあげたい」。4年生2人、6年生2人のチームは緊張や不安の中で決勝ラウンドに臨んだ。新城夢乃は「動きを大きく見せるよう」、瑞慶山千寿は「速さと力強さ」を意識して気迫あふれる演武を見せた。

 「もう少し伸ばせた」とうれしさの中に悔しげな表情も浮かべる。それでも決勝8組の半分がセーパイを演武する中で、気迫の強さやキレの鋭さで他を圧倒した。兼島佳那多は「8月の大会で負けて不安だったが、自信を持てた」と成長を実感する。平田莉里朱は「自分は合わせられなかったが、九州も決められて良かった」と喜びをあらわにする。

 九州では27点台が目標だ。「残り2カ月しかない。毎日顔を合わせて頑張りたい」と次戦を見据えた。

 (名波一樹)