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伊江中の長嶺が個人V 団体は大宮が頂点 相撲琉球新報杯


伊江中の長嶺が個人V 団体は大宮が頂点 相撲琉球新報杯 中学個人の部決勝 立ち合い後、相手と組み合う伊江中の長嶺六三志(奥)=4日、名護市営相撲場
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 第40回琉球新報杯小・中相撲大会(主催・県相撲連盟、後援・琉球新報社)が4日、名護市営相撲場で開かれた。個人の部中学生決勝は、長嶺六三志(伊江中3年)が玉城鳳真(大宮中2年)を寄り倒しで勝負を決め、頂点に立った。団体の部は中学生決勝リーグで3校が1勝1敗で並んだが、勝ち星数が最多となった大宮中が優勝した。小学生高学年は辺野古A、低学年はてだこAが栄冠をつかんだ。


 中学個人の部は伊江3年の長嶺六三志にとって集大成の大会となった。決勝の相手は小学生の頃から実績があり、中学で一度も勝てていない大宮2年の玉城鳳真。「今まで練習してきた全ての気持ちをぶつける」と上級生の意地を見せつけた。

 これまでの経験から、「立ち合いは頭から来るのは分かっていた」。ぶちかましてきた玉城を張り手で突き上げ、懐に入らせなない。いつもの負けパターンは防いだ。

 ただ、そこからは得意の右四つには持ち込めず、逆に右まわしを取られてしまった。すかさず右脇を締めて相手の投げを封じると、密着したまま上背を生かして押し、寄り倒した。

 玉城は長嶺が苦手とする小兵だが、浦添との合宿で1日に20番以上も稽古を積み、対応策を磨いてきた。「腰を低くする」と腰割りに集中し、重心が低くぶれない体作りにも取り組んだ。

 中学までで相撲は最後とし、高校からは自転車に励むつもりだ。それでも「相撲から学んだことを生かしていきたい」と粘り強い足腰と、厳しい稽古を乗り越えた精神力を糧に、次は自転車で頂点を目指す。

 (古川峻)