2023年の沖縄は人気の高いバスケットボールへの熱気が一段と高まった1年だった。
国際バスケットボール連盟(FIBA)は、男子バスケットボールワールドカップ(W杯)を、日本とフィリピン、インドネシアの3カ国で8~9月に開催した。国内では沖縄アリーナ(沖縄市)が会場となり、1次リーグから順位決定戦まで20試合が行われた。
日本は1次リーグを1勝2敗と予選敗退したものの、順位決定リーグでは2連勝し、通算3勝2敗で史上初の勝ち越し。24年開催のパリ五輪へ48年ぶりに自力での出場権を獲得した。
W杯に向け県を主体とする開催地支援協議会が22年に設立され、準備を進めてきた。開催期間中は県内から小中学生ら約1万人を試合に招待し、子どもたちに夢と感動を与えた。県内ではパブリックビューイングが楽しめるファンゾーンが本島4カ所に設けられた。計3万1670人が来場し、プレーに熱狂した。
W杯開催前には男子プロバスケットリーグBリーグ2022―23シーズンで、琉球ゴールデンキングスが悲願の初優勝を遂げた。
レギュラーシーズンを48勝12敗の成績で西地区6連覇を果たし、リーグ年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)に進出。決勝は千葉ジェッツと対戦した。決勝第1戦は第4クオーター(Q)終了時点で決着が付かず、2度の延長戦(オーバータイム)をキングスが制した。第2戦も連勝し、西地区初となる年間王者の称号を手にした。
レギュラーシーズンのキングスの平均入場者数は6823人とリーグトップを記録するなど、多くの県民が躍進を支えた。優勝後の6月、沖縄市で開かれたパレードと報告会には主催者発表で2万2千人が訪れ選手たちをねぎらった。
(小波津智也)
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2023年も残りわずか。この1年の主なニュースを振り返る。