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キングス、新年黒星発進 ブザービーターに泣く 仙台に81ー83、連勝逃す【1日の試合】


キングス、新年黒星発進 ブザービーターに泣く 仙台に81ー83、連勝逃す【1日の試合】 キングス―仙台 ブザービーターを決め勝利を喜ぶ仙台の選手(手前)と勝利を逃し悔しそうにベンチへ戻るキングスの選手ら(奥)=1日、沖縄アリーナ(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は1日、沖縄アリーナで仙台89ERS(東地区5位)と対戦し、81―83で敗れた。通算成績は19勝7敗で西地区首位は変わらず。

 前半は、インサイドで強いキングスに対し、仙台が外からのシュートを多用し、得点を伸ばした。キングスも追いかけるが仙台の堅守もあり、得点が伸びず39―43で折り返した。後半に入っても、仙台の流れは止まらず、最大16点差まで開いた。そこからキングスは守備を固めて仙台の得点を止めると、カール・タマヨとジャック・クーリーらがゴール下から得点を重ねて追い上げた。今村佳太が得たフリースローを冷静に沈めて、残り2秒で同点に追い付いたが、仙台のラストプレーでブザービーターを決められ、勝利を逃した。

 12月31日も同カードによる対戦があり、キングスが84―69で仙台を破った。キングスの次戦は1月6日午後3時35分から、愛知県の名古屋市枇杷島スポーツセンターでファイティングイーグルス名古屋と対戦する。

▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、8401人)
仙台 12勝14敗
 83―81(20―18,23―21,24―19,16―23)
キングス 19勝7敗


 12月31日のゲームを快勝したキングスだったが、仙台に逆襲され、2024年のスタートの試合を落としてしまった。

 31日の試合で27リバウンドとB1のリバウンド新記録を達成したジャック・クーリーを抑えられた。仙台は外国籍選手がクーリーを跳べないように抑えながら、ほかの選手がリバウンドを取りに行くなどし、キングスの強みを消した。攻撃では高確率での3点弾など外からのシュートを決められてしまった。

 第3クオーター(Q)にこの日最大の16点差をつけられ仙台ペースで試合は進んだが、ここからキングスが追い上げた。松脇圭志や牧隼利を起用した守備的な布陣へ変更し、守りで仙台の得点を止め始める。第3Qだけで10得点あげたヴィック・ローが中心となり得点を重ねる。第4Q残り2秒で今村佳太がフリースローを決めて同点に追い付いたが、最後は仙台にブザービーターを決められた。

 キングスは26試合を終えて、西地区首位ではあるものの今季初の連敗も経験し、2位との差も縮まってきている。第4Qだけで11得点した今村は「シーズン中盤は苦しみながら前に進むことが大事。自分たちの形をつくる中で我慢することが鍵になってくる」と新年の黒星を悔やみながらも、最後は頂点に立つことを目指し、前を向いている。

 (屋嘉部長将)


攻守で貢献誓う 特別指定の脇

 12月19日に特別指定選手でキングスに新加入した脇真大が、31日の試合で初出場した。

キングス―仙台 相手外国籍選手に激しい守備をする脇真大(右)=12月31日、沖縄アリーナ(屋嘉部長将撮影)

 第4Q残り1分48秒でコートに入ると、守備で相手外国籍選手に張り付いて、シュートを防いだ。攻撃では岸本隆一からゴール下でパスをもらったが、「あそこではシュートは無理」と冷静な判断で味方にパスを供給した。

 現在、白鴎大4年生で全日本大学選手権大会決勝ではチームを優勝に導き、得点王と最優秀選手賞に輝いた。レベルの高いキングスで試合時間を確保するのは難しい。それでも「得点を取ることやアシストが求められている。守備も強度を高くできる自信はある。そこをファンの人たちに見てほしい」と攻守での貢献を誓った。

 (屋嘉部長将)


修正できず負けた

 桶谷大HC(キングス)の話 ゲームの入りでフラットに入ってしまって、仙台がやりたい攻撃を気持ちよくプレーさせてしまった。そこで乗せてしまい、20点オーバーのクオーターを3回つくられたことが一番の敗因。最後のシュートの前に自分たちがやるべきことがありすぎた。そこを修正しきれず、負けてしまった。

敵地で勝利大きい

 藤田弘輝HC(仙台)の話 新年から素晴らしいアリーナで昨シーズンのチャンピオンと熱いゲームができたことを本当にうれしく思っている。選手たちのハードワークが勝因。僕らにとって琉球のホームで勝つということは、すごく大きな一歩だった。