バレーボールの第76回全日本高校選手権最終日は8日、東京体育館で決勝が行われ、女子は就実(岡山)が高校総体、国体との3冠を狙った下北沢成徳(東京)にストレート勝ち。2大会ぶり、5度目の頂点に立った。
就実は序盤から攻撃が好調で第1セットを25―17で制した。その後も両サイドから攻め、第2セットを25―17、第3セットも25―21で押し切った。大会は2009年までの高校総体の記録を引き継ぐ。
2年ぶりの戴冠に歓喜した就実の選手たちは観客席に手を振った。そこにいたのは新型コロナウイルスの抗原検査で陽性者が出て欠場を余儀なくされ、コートに立てないまま3連覇を阻まれた前年の3年生たち。セッター河本は「先輩たちの悔しさを自分たちが晴らすと1年間ずっと思ってきた。優勝できたよと伝えたい」と感慨に浸った。
昨夏の総体で完敗した下北沢成徳に対し、完璧な試合運び。平日3時間の練習中、2時間は割くというレシーブで強打をことごとく上げた。攻撃ではエース福村を中心に、180センチ超の選手が並ぶ相手ブロックを力強く打ち抜いた。
前回も優勝争いに絡む力はあっただろう。西畑監督は「昨年も準備はできていた。それが証明できたと思う」。改めて強さを示す女王返り咲きだった。
恩返しできた
就実・西畑監督の話 たくさんの人に支えられて、助けられてここに立てている。そういった方に少しでも恩返しできたかなと思う。
(共同通信)