ソフトテニスの第29回全沖縄高校選手権大会が13日、県総合運動公園庭球場で行われた。女子決勝は座波桜花・平良彩妃(名護)が玉城みりあ・宮里来瞳(糸満)に4―3で競り勝った。男子決勝は細川大峨・上門幹武(那覇西)が4―1で福本聖己・福本礼央夏(八重山)を退けて優勝した。
激闘制し有終の美 連続ボレーで追いつく
座波桜花・平良彩妃(名護)が3年生最後の大会で有終の美を飾った。小中時代にペアだった二人が、「最後の大会だから」と久々に組み直した。決勝の玉城みりあ・宮里来瞳(糸満)も高校以前に共に高め合った同級生だ。4―3で激闘を制し、座波は「すぐ終わらずに長くコートに立ててうれしかった」、平良は「本当に楽しかった」と晴れ晴れとしていた。
取られては取り返すシーソーゲームになった決勝。最終ゲームは4点先取され窮地に立たされたが、ここで集中力を見せたのが前衛の平良だ。ボレーで連続得点して流れを引き寄せ、同点に追いついた。
座波も「大事な場面だから攻めた」と5―5で相手サーブをドロップショットで返し、相手のダブル後衛の虚を突いた。最後は得意の強烈なバックハンドで7点目を奪い、勝負を決めた。
田場典善監督の指導を仰ぐため、南城市から進学した二人。最終ゲームも田場監督から「先輩たちもマッチポイントから何度もひっくり返したよ」など声を受け、切り替えた。
座波は九州一の強豪の福岡大に、平良は愛知県の看護系の専門学校に進む。座波は「県外で自分の力を試したい」、平良は「競技を通してこれからも成長したい」と抱負を語った。
(古川峻)
持ち味発揮 相手寄せ付けず
マッチポイントの場面、那覇西の後衛、細川大峨が強烈なフォアハンドを放ち、前に詰める。浮き球の返球をスマッシュし、勝負を決めた。2年の細川と1年の上門幹武による「行け行け」のプレーで八重山を寄せ付けなかった。
「自分の得意なスタイル」と、細川が高い打点で強烈なショットを放ち、勢い付けた。呼応するように前衛の上門もサイドに立っていると見せかけて中央に飛び込んではボレー。上門は「後ろに最強の後衛がいた。相手が逃げてきたところをたたいた」とうなずいた。
県総体で優勝し、新人大会で準優勝した二人。新人で敗れた八重山はペアが異なり、雪辱を果たしたとは言えない。細川は次の大会へ「新人でできなかった攻めるプレーで優勝する」と意気込んだ。
(古川峻)