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陸上日本室内・津波走り幅V 「記録伸ばす」五輪へ意欲


陸上日本室内・津波走り幅V 「記録伸ばす」五輪へ意欲 男子走り幅跳びで7メートル83で優勝した津波響樹=大阪城ホール
この記事を書いた人 Avatar photo 砂川 博範

 陸上の日本室内選手権最終日は4日、大阪市の大阪城ホールで行われ、走り幅跳びの男子は津波響樹(大塚製薬)が7メートル83、女子は竹内真弥(ミズノ)が6メートル29で制した。津波は「2月上旬だが仕上がりが良く、8メートルを跳べそうなコンディションだった。五輪に出られるよう記録を伸ばしていきたい」と意欲を高めた。

 走り高跳びの男子は2大会連続五輪代表の衛藤昂(神戸デジタル・ラボ)が2メートル24で制し、女子は高橋渚(センコー)が1メートル86の大会新記録で3連覇した。

 60メートルの女子決勝は昨年の世界選手権200メートル代表の鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が7秒38で勝ち、男子は木梨嘉紀(順大)と岡崎隼弥(アスリートリンク)が6秒61で同着優勝した。

7メートル83「上々の滑り出し」

 津波響樹(那覇西高―東洋大出、大塚製薬)が今年最初の大会で幸先の良いスタートを切った。4回目で7メートル83を出し優勝。狙っていたという8メートルには届かなかったが「上々の滑り出し」と手応えを語った。

 2月は寒さが残っているため「あまり体が動かないと思っていた」。だが、競技が始まると体が動く感触があったという。跳躍を重ねるにつれ調子を上げ、3回目が終わった時点でライバルでもある大学の後輩、藤原孝輝に次ぐ7メートル71。「切磋琢磨(せっさたくま)する良い関係だが、同じ競技者として負けたくない」と4回目で藤原を4センチ上回る記録を出した。

 そこまで重要な位置づけの大会というわけではなかった。それでも「今年の良い流れをつくりたい」と出場を決意。助走と踏み切りがうまくいくかどうかを確認する意味合いもあった。

 現在、主眼を置くのは今月15日にオーストラリアで行われる国際大会と、その1週間後にニュージーランドで開催される国際大会の二つ。成績次第でパリ五輪が大きく近づく。「オリンピックの標準記録である8メートル27を突破することが今1番の目標だ」と力を込める。今夏の五輪出場を目指す津波の挑戦が始まった。

 (砂川博範)


 【男子】▽走り幅跳び (1)津波響樹(大塚製薬)7メートル83(2)藤原(東洋大)7メートル79(3)吉田(神崎郡陸協)7メートル70