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FC琉球連勝、2位に 宮崎に2―1 推進力、流れ変える【18日の試合】


FC琉球連勝、2位に 宮崎に2―1 推進力、流れ変える【18日の試合】 FC琉球―テゲバジャーロ宮崎 後半、相手ゴールへ攻め込むFC琉球の高安孝幸(左)=18日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーの明治安田J3第14節第1日は18日、各地で行われ、FC琉球OKINAWAは沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでテゲバジャーロ宮崎と対戦し、2―1で逆転勝利し、今季初の連勝をつかんだ。通算成績は6勝3敗5分け。勝ち点23で順位を5位から2位に上げた。前半はパス回しでボールキープ率は高かったが、37分に左コーナーキックから頭で先制されて0―1で折り返した。後半は31分に左コーナーキックから高安孝幸が頭で同点弾を決め、40分に富所悠がフリーキックを直接押し込んで逆転に成功した。
 次戦は6月2日、岐阜メモリアルセンター長良川競技場でFC岐阜と対戦する。22日午後7時からは同会場で、JリーグYBCルヴァン・カップ1次ラウンド3回戦でJ1セレッソ大阪と対戦する。

(1)タピスタ
琉球 6勝5分け3敗(23)
 2―1(0―1,2―0)
宮崎 2勝4分け8敗(10)
▽得点者 【琉】 高安(2)富所(5)【崎】 橋本(6)
▽観客 2508人

 【評】FC琉球は前半の4バックから、後半は従来の3バックに変更したことで流れを引き寄せた。白井を狙ったスルーパスや裏へのロングボールで迫るも単発に終わった。後半は攻撃回数が増え、左サイドから徐々に流れをつかみ、セットプレーからの2発で逆転した。


 後半12分に投入された左サイドの高安孝幸が2得点に絡んで勝利に貢献した。

 琉球は前半、守りを固める宮崎を攻略できなかった。序盤こそ前線へのパス供給で好機をつくった。しかし、終盤になるにつれてどん詰まり感があり、自陣でのパス回しでボールを渡さなかったものの、流れは停滞した。

 スルーパスを通されて完全に崩される場面もあり、37分に失点した。

 後半、流れを変えたのはゴールに向かう推進力からだった。岩渕良太の積極的なシュート、岡澤昂星のドリブルでの切り込みも効果的だった。佐藤祐太も相手の脅威となった。右サイドの大きく空いたスペースではなく、縦の白井陽斗へ狭いコースを縫うスルーパスで相手の虚を突いた。

 それらの延長線上で2得点が生まれた。高安が頭で同点弾、富所悠の直接フリーキックにつながるファウルも得た。第7節の富山戦も高安、富所らの得点で逆転しており、2人が再び、底力を見せた。今季2点目の高安は「鈴木順也選手からファーで待っとけ」と言葉でアシストを受けた。豪快に蹴り込んだ富所は「気持ち良かった」とすがすがしい表情だった。

 (大城三太)


左サイドが生きた

 金鍾成監督(琉球)の話 守備4枚の前半は、後ろでなかなかボールを動かせなかった。第12節の讃岐戦を思い起こさせるような、相手の守備に積極的にいけない内容だった。後半は守備3枚に変えたことで押し込むことができ、高安の左サイドが生きた。

好機に加点できず

 大熊裕司監督(宮崎)の話 前半はゲームをコントロールし、いい形で入れた。チャンスはあったが追加点を決めきれない部分が勝敗を分けた。崩された感覚はないが、セットプレーでやられた。(かつて指導していた)岡澤昂星はいくらでも走る選手で、いいつなぎ役になっている。