有料

キングス、3点弾15本で圧倒 攻守かみ合う 広島に74ー62 <BリーグCS決勝第1戦>


キングス、3点弾15本で圧倒 攻守かみ合う 広島に74ー62 <BリーグCS決勝第1戦> キングス―広島 第1Q、3点シュートを決めるキングスの今村佳太=25日、神奈川県の横浜アリーナ(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 琉球ゴールデンキングスが2連覇へ王手をかけた。プロバスケットボールBリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)ファイナル(決勝、2戦先勝方式)が25日、神奈川県の横浜アリーナで行われ、キングス(西地区2位)はワイルドカードで勝ち上がってきた広島ドラゴンフライズ(西地区3位)と対戦し、74―62で勝利した。2年連続の優勝まであと1勝とした。終盤に一時8点差まで詰められたが、3点弾などで、粘る広島を突き放した。前半は守備・攻撃ともミスが少なく、試合を有利に進めた。岸本隆一や松脇圭志が2本ずつ決めるなど3点弾を58・3%の高確率で決めた。インサイドでも得点を重ね、43―25で折り返した。後半に入っても守備、攻撃ともに高い強度を維持し、今村佳太が3クオーター(Q)だけで3点弾3本決めるなど流れを渡さなかった。第4Q、広島の守備の強度が高くなり、連続得点され点差を縮められた。だが松脇や今村、岸本の3点弾で広島の追い上げをかわした。CS決勝第2戦は26日午後1時10分から。1勝1敗となれば第3戦を28日午後7時5分から行う。

▽決勝第1戦(横浜アリーナ、12969人)
キングス(西地区2位)1勝
 74―62(24―16, 19―9,19―18,12―19)
広島(ワイルドカード)1敗


 3年連続で決勝進出しているキングスが序盤の第1クオーター(Q)から経験の差を見せつけた。決勝独特の雰囲気にのまれ、パスやマッチアップの動きでミスが目立った広島に対し、キングスは激しさの中でも落ち着いた試合運びを見せた。第1戦の口火を切ったのは日本人エースの今村佳太。3点弾を皮切りにチームは8連続得点し、流れをつかんだ。

 攻撃のいい流れが守備にもつながった。第2Qは開始から4分27秒まで広島の攻撃を封じ、9得点に抑え込んだ。

キングス―広島 第2Q、パスを出すキングスの牧隼利(大城直也撮影)

 リーグ3位の失点の少なさを誇る広島の守備を崩したのは、計15本、試合全体を通して成功率45・5%だった3点弾。相手のゾーン守備を速いパス回しで崩し、アレン・ダーラム、牧隼利らが冷静に外から沈めた。

 圧巻だったのは第4Q。広島の堅守で抑え込まれ、点差を縮めらた場面で、松脇圭志、岸本隆一、今村が悪い流れを断ち切る3点弾。第4Qの12得点は全て3人の3点弾によるものだった。

キングス―広島 第4Q、3点シュートを決めるキングスの岸本隆一(大城直也撮影)

 インサイドアタックやゲームをコントロールすることが多かった今村だが、準々決勝のアルバルク東京との第3戦で足首を負傷。「足首のことやコンディションも考えると、自分が一番自信を持ってできるのはシュート」とけが以降の4試合は3点弾成功率62・5%とシューターとしてチームを支える。

 2連覇まであと1勝と迫るが今村は「僕たちはまだ何も成し遂げていない。もう一度明日も迎え撃つのではなく、自分たちがしっかりと勝ち取る、奪い取る気持ちで臨む」と気を引き締めた。

 (屋嘉部長将)


守備は体張った

 桶谷大HC(キングス)の話 出だしから自分たちがやりたいハードディフェンスと、相手のウイークポイントを突くことがしっかりできていた。後半はオフェンスリバウンドとターンオーバーからの失点が増えてしまい、しんどい展開になってしまった。明日は修正して臨みたい。ディフェンスはしっかり体を張って、簡単に決めさせなかった。ヘルプも早く、良かったと思う。

焦ってしまった

 カイル・ミリングHC(広島)の話 いいスタートを切られてしまった。これがチャンピオンシップだという気持ちを見せつけられた。3年連続でファイナルに出場しているキングスはやはり経験のあるチームだ。私たちが焦ってしまったプレーも多々見受けられた。だが後半は落ち着いてやれた部分もあった。敗戦からしっかり学んで、明日は出だしから落ち着いてプレーできればと思う。