CSを勝ち上がるごとに持ち味の堅守が戻ってきたキングス。決勝第1戦は攻める守備も発揮し、CS1試合平均76・2点の広島の得点を62点に抑え込んだ。
3点弾が好調の広島の山崎稜を、キングスの守備職人こと小野寺祥太らが抑え込んだ。ガード陣が前からしっかりと当たり、ジャック・クーリーやアレン・ダーラムらビッグマンもプレッシャーを与え続けた。
広島がパス回しやインサイドアタックなどでキングスの守備を崩そうとしても、いつもよりローテーションを早くし、フリーの状況をほとんどつくらせなかった。課題だったクーリーやアレックス・カークに対するスピードのミスマッチを突かれた攻撃には、ヴィック・ローが素早く反応。ゴール下へ入り、簡単にはシュートを打たせなかった。
![キングス―広島 第2Q、体を張ったディフェンスを見せるキングスの松脇圭志(左)(大城直也撮影)](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/2024/05/12-5-1.jpg)
広島がスリービッグなどでサイズのミスマッチをつくった時は、松脇圭志が元キングスのドウェイン・エバンスら外国籍選手にぴたりと付いてペイントエリア内でのゴール確率を落とさせた。
広島はCSの1試合平均の2ポイント成功率は49%だが、キングスの堅守によってこの試合は38・6%と10ポイント以上落ち込んだ。
「セカンド(ユニット)で出てくるメンバーがシュートを決め、盛り上げることがCSではより大事になってくる」と松脇。2連覇達成は堅守とセカンドユニットの活躍が鍵になりそうだ。
(屋嘉部長将)