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レスリング・米盛(八重山)男子92キロ級頂点 我慢の展開 1点勝負制す<県高校総体>第2日


レスリング・米盛(八重山)男子92キロ級頂点 我慢の展開 1点勝負制す<県高校総体>第2日 92キロ級 額を合わせ、お互いの隙をうかがう八重山の米盛勝仁(左)と北部農林の岸本尚眞=2日、名護市の北部農林高校(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 池田 哲平

 沖縄県高校総合体育大会は2日、県内各地で16競技が行われた。レスリング92キロ級は米盛勝仁(八重山)が頂点に立った。

 男子92キロ級決勝。米盛勝仁(八重山3年)は序盤、パッシブ(消極的姿勢)を2回受け、30秒間のアクティビティピリオドの間も技を出せず、相手に1点を先制された。中盤まで、両者とも技を掛けられず、我慢の展開が続いていた。だが、この展開こそ具志堅太一監督が描いた作戦だった。

 元々は柔道出身の米盛。具志堅監督が赴任し、2年生からレスリングを始めた。学校に専用マットはなく、体操用マットをガムテープでつないで監督と二人三脚で練習する日々が長く続いた。具志堅監督は「温和な性格で練習をコツコツと続けるタイプ。試合では、気持ちをしっかりと出して闘おうと伝えてきた」と話す。

 柔道のように自ら技を掛けにいき、バランスを崩してしまって返されることが課題だった。厳しい環境でも、強い気持ちを持って練習を続けてきた。具志堅監督は、今大会は「1点差」勝負に持ち込む、我慢の戦術を指導していた。

 残り1分20秒、同じく相手への指導を機に、米盛に1点が入った。同点の場合、最後に点を獲得した方の勝利となる。果てしなく長く感じる1分超の時間。米盛は慌てず、しっかりとしのいだ。最後は相手のチャレンジ失敗で1点を加点し、勝利を確実にした。

 「なんとか勝つことができた。内容にこだわって勝利できるよう頑張っていく」と米盛。九州、全国大会での目標を見定めた。

(池田哲平)


(北部農林高校)
【男子】
▽学校対抗戦決勝リーグ
北部農林 4―3 浦添工
北部農林 不戦勝 南風原
浦添工 不戦勝 南風原
 最終順位 (1)北部農林2勝(2)浦添工1勝1敗(3)南風原2敗
▽個人51キロ級決勝リーグ
玉城廣英(浦添工) 不戦勝 當銘彪ノ介(南風原)
玉城 不戦勝 瀬名波榮斗(北部農林)
▽同55キロ級
玉城悠(北部農林) Tスペリオリオティ 徳比嘉礼仁(浦添工)
玉城 フォール 仲間鉄心(浦添工)
徳比嘉 フォール 仲間
▽同60キロ級決勝リーグ
松本昇龍(浦添工) Tスペリオリティ 村田大地(南風原)
松本 Tスペリオリティ 大城章碩(北部農林)
松本 不戦勝 與那覇広平(浦添工)
村田 Tスペリオリティ 大城
村田 不戦勝 與那覇
大城 不戦勝 與那覇
▽同65キロ級決勝リーグ
伊良皆元希(北部農林) 17―10 比嘉蓮(南風原)
伊良皆 棄権 崎濱莉矩(浦添工)
伊良皆 不戦勝 當山海璃(浦添工)
比嘉 棄権 崎濱
比嘉 不戦勝 當山
崎濱 不戦勝 當山
▽同71キロ級決勝リーグ
野原海斗(北部農林) Tスペリオリティ 與那嶺龍樹(南風原高支)
野原 フォール 新里皐(八重山)
與那嶺 フォール 新里
▽同80キロ級決勝リーグ
新垣太陽(南風原) 不戦勝 上間青空(北部農林)
新垣 不戦勝 新城英斗(北部農林)
新垣 不戦勝 仲間清智(浦添工)
▽92キロ級決勝
米盛勝仁(八重山) 2―1 岸本尚眞(北部農林)
▽同125キロ級認定優勝 嶺井元陽(北部農林)

【女子】
▽個人53キロ級認定優勝 宮城瑠菜(北部農林)