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男子日本は6位 デフバレー世界選手権 フランスに1―3敗戦 眞謝、攻守活躍 沸かせる


男子日本は6位 デフバレー世界選手権 フランスに1―3敗戦 眞謝、攻守活躍 沸かせる 日本―フランス 第3セット、チームの得点に喜ぶ眞謝茂伸(中央)ら日本の選手たち=29日、豊見城市民体育館(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 聴覚障がい者が出場するデフバレーボール世界選手権2024沖縄豊見城大会第9日は29日、豊見城市民体育館で行われた。同市出身の眞謝茂伸がいる男子日本はフランスと5、6位決定戦を行い、3―1で敗れた。日本の順位は6位となった。女子は28日の準決勝でトルコと対戦し、3―0で勝利。30日の決勝で米国と対戦する。


 フランスを相手に最後まで食らいついた男子日本代表。今大会最後の試合ともあって、豊見城市出身の眞謝茂伸(伊良波中―小禄高―沖縄国際大出、愛天翔)には観客から熱い視線が送られた。

 第1セットからジュースにもつれ込む大接戦に。左から狩野拓也が強烈なスパイクを放ち、眞謝も右から緩急をつけ攻撃した。フランスの鋭いスパイクを眞謝がブロックで食い止める好プレーも。最後はタッチアウトでフランスにセットを奪われた。

 第2セットは日本のサーブミスが目立ったものの、眞謝がレシーブで相手の意表を突く返球を拾い、会場を沸かせた。左右の速攻がさえ、イーブンに戻した。

 第3、第4セットは相手の強打に苦しめられた。リベロの中橋薫哉が着実に拾い上げたが、次第に日本の攻撃が読まれて連続失点するなど、主導権を握ることはできなかった。

 村井貴行監督は「サーブで攻めることができなかった。正確性が足りなかった」と振り返った。

 リベロの坂下真一主将は唇をかみながら「チームを鼓舞するようなプレーができず申し訳ない。来年のデフリンピックでは表彰台に立ちたい」と誓った。

 (渡真利優人)


眞謝茂伸 一問一答 地元の応援に感謝

 国内初開催となったデフバレーボール世界選手権に出場した豊見城市出身の眞謝茂伸に、今大会や今後の目標について聞いた。

―今大会を振り返って。

 「自分の生まれ育った場所でプレーすることができてうれしい。結果で恩返ししようと思っていたが達成できず残念だ。多くの人に応援に来ていただいたことに大変感謝している」

―収穫は。

 「高身長の選手に対するスパイクの打ち方を考えることができた。打ち分けを工夫したことで得点につながる場面もあったため、今後も練習を重ねたい」

―どのような課題が見つかったか。

 「レシーブ力が足りなかったことだ。しっかりと上げることができれば得点につなげられると思う」

―バレーボールをしている沖縄の子どもたちに伝えたいことは。

 「まずはバレーボールが好きな気持ちを忘れないでほしい。基礎が大事になるので、日々の練習を大切にしてほしい」

―来年の東京デフリンピックに向けての意気込みは。

 「今大会と同じメンバーで出場することになると思う。表彰台を目標にチーム内で調整を進めたい」

 (聞き手・渡真利優人)