県中学校総合体育大会先行競技は13日、県内各地で行われた。相撲は代表の部個人戦で玉城鳳真(大宮)が頂点に立った。代表の部団体戦は伊江が2連覇した。
代表の部個人戦決勝。75キロの玉城鳳真(大宮3年)は22キロも重たい山城真優(伊江1年)に立ち合いで強く当たった。「全然押せない」と感じた山城に対し、玉城は「しっかり相手を見ていた」。得意の押し相撲から瞬時に切り替え、山城の背後に回ると一気に押し出した。
小学時代から勝ったり負けたりを繰り返す仲宗根広陽(浦添3年)との決勝を想定していた。だが仲宗根は準決勝で山城に敗れた。「まさかとは思ったけど、1年生には先輩として負けられない」と意地を見せた。
大宮から唯一の出場者。5歳の頃から北部農林高で稽古を積み、普段は県総体覇者の崎山大喜(北部農林3年)らの胸を借りている。
2週間前に伊江島に合宿に行き、山城や仲宗根ら県内の有力選手と高め合った。「自分より重い相手に勝つには立ち合いが大事になる」。ここで得た収穫を決勝でも生かした。
中学進学後、初めての全国出場になる。これまでの最高位は小6の時のベスト16だ。「入賞できたらうれしい。ベスト4に入りたい」。ぼくとつな語り口の内に闘志を秘めていた。
(古川峻)
伊江、団体2連覇 後のない中堅戦 長嶺が奮起勝利
3校総当たりの代表の部団体戦は、強豪の伊江と浦添が頂点を競った。
1敗して負ければ後がない状態で、伊江の中堅の長嶺大也(2年)が「ここで勝たないと全中に行けない」と奮起した。直近の大会で敗れた郡壱之介(浦添1年)に足を引っかけて下手投げで土を付け、優勝の立役者になった。「勝たないといけない場面で勝てた」と喜んだ。
今大会は昨年の個人優勝者の内間悠天(3年)が手首の手術のため大会に出られなかった。前田旺楽主将(3年)は「悠天の分まで戦う」と大将として勝利し、2連覇に貢献した。
昨年の全中は予選通過したが、決勝トーナメントの初戦で敗れた。前田は「今年はベスト8を目指す」と意欲を燃やした。
(古川峻)