パリ五輪の競技が24日の男子サッカーを皮切りに始まる。開会式は26日に行われる。5人の県勢が参加する競技の展望を紹介する。
サッカー
GK野澤大志ブランドン(宜野湾中―第一学院高出、FC東京)は県勢初のサッカー五輪代表となる。五輪切符を手にしたU―23アジア・カップは主にGK小久保玲央ブライアンが出場し、スタメン争いを勝ち抜く必要がある。日本は24歳以上のオーバーエージ枠を使わず予選を勝ち抜いたメンバーで戦う。強敵である初戦のパラグアイ戦に勝利して続くマリ、イスラエル戦に勢い付けたい。
水球
男子は32年ぶりに出場を果たしたリオデジャネイロ五輪から3大会連続の出場。その間、母が石垣島出身のGK棚村克行(ブルボンKZ)は守護神として日本を支え続けてきた。日本はハンガリーや開催国フランスなど強豪ひしめくグループに入った。53年ぶりにアジア大会覇者となり力を付けた日本は五輪初の8強入りを目指している。
自転車
男子ロードレースの新城幸也(八重山高出、バーレーン・ビクトリアス)は県出身で唯一の4大会連続の代表。最高位はリオの27位。パリでは男子90人が五輪史上最長の273キロを駆け抜ける。パリの観光名所を巡り、モンマルトルの上りなど起伏が多いコース。ベテランらしい試合巧者ぶりを発揮できるかがポイントになる。一桁台の順位に入り、メダル獲得を狙う。
重量挙げ
男子73キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)は2会連続の出場。4月のワールドカップでスナッチ、ジャーク、トータルで日本記録を更新し、五輪選考ランキング3位で代表の座を守った。本番は恩師の平良真理女子監督もセコンドに付く見込み。大学進学後は2大会連続で五輪金メダルを獲得した三宅義信氏に指導を受ける。男子40年ぶりの表彰台に期待が懸かる。
アーティスティックスイミング
県出身で元プロ野球選手の比嘉寿光さんが父の比嘉もえ(井村ク)は、高校生ながら日本の中心選手に成長した。チームとデュエットに出場する。昨年7月の世界選手権でデュエットのテクニカルルーティンでAS史上最年少で金メダルを獲得するなどメダル射程圏にいる。新たにデュエットを組んだ佐藤友花と技の難易度を調整し、完成度を高められるかが鍵を握る。
(古川峻)