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水球 日本、仏に屈し2連敗 途中出場の棚村、後方から全力指示<熱戦パリ五輪 本紙・古川記者の現地リポート>


水球 日本、仏に屈し2連敗 途中出場の棚村、後方から全力指示<熱戦パリ五輪 本紙・古川記者の現地リポート> 日本―フランス 第4ピリオド、プレーするGK棚村(奥)=パリ郊外
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 第2ピリオド6―4の場面から4連続失点などで苦しんだ日本。開催国フランスとのアウェーの状況でシュートはことごとくポストにはじかれたり、相手GKの好セーブに阻まれたりした。第4ピリオド残り5分1秒の9―13の場面、棚村克行(ブルボンKZ)が投入された。「悪い流れを止めるために出された」。勢いよくプールに飛び込んだ。

 後方から声掛けして味方に指示を出す。「全力でプレーする以外は考えていなかった」。前から圧を掛ける「パスラインディフェンス」で味方がボール奪取すると、カウンターで流れを変えた。ワンタッチの素早いシュートなどで一挙に3連続得点し、残り3分10秒を残して1点差に詰め寄った。

 だが続く相手のシュートを棚村が手で触れるも決められる。その後1点返したが、最後は相手の堅守に逃げ切られた。観客が無数の三色旗をはためかす中、日本選手はぼうぜんとした様子だった。「結果的に勝てなかったのは私の力不足」。予選2試合を1点差で惜敗し、目標の8強入りが遠のいた。

 (古川峻)