【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は7日、九州各県で行われた。テニスの女子ダブルス準決勝では、水口由貴・井手葵(沖縄尚学)が兵庫県代表を8―5で下し、決勝進出を決めた。宇都宮早絵・渡久地杜生(同)は準々決勝で岡山県代表に4―8で敗れ、ベスト8だった。同シングルスの水口は、準々決勝で山口県代表に4―8で敗れた。
女子ダブルス準決勝に勝ち、ハイタッチを交わした沖縄尚学の水口由貴(3年)と井手葵(2年)。昨年の優勝経験者である水口は「決勝にまた来た実感はしない」と言うと、初の決勝の井手は「自分は実感がある」と矢継ぎ早に答えて笑った。
準々決勝、準決勝で相手に流れが渡りかねないピンチを救ったのは井手のサーブだった。準々決勝で6―4でリードした場面。40―40となり、ノーアドバンテージのため1ポイント取られると1ゲーム差まで詰められる状況だったが、井手が外に逃げるスライスサーブでノータッチエースを決めて、流れを渡さず、そのまま逃げ切った。
準決勝は水口が後衛で力強いストロークを見せ、井手は前衛で積極的なボレーを決めて6―3とリードした。しかし、ミスが重なり2ゲーム連続で落として1ゲーム差まで詰め寄られた。第12ゲームも40―40までもつれ込み、サーバーは井手。「ミスする気がなかった」と強気に攻めたサーブを相手は返せず、サービスゲームを死守。続くゲームもブレークし、勝ち切った。平良和己監督は「井手のサーブさまさまだ」と褒めちぎった。
2連覇へのプレッシャーはあるという水口だが、「葵と組んであまり負けていない。自信を持っていけばいける」と気持ちを引き締める。サーブに、ボレーにと大活躍だった井手は「緊張すると思うのでメンタルケアをしっかりする」と意気込む。沖縄尚学勢として2度目の連覇まであと、1勝。
(屋嘉部長将)