ボクシングのダブル世界戦(有明アリーナ)の前日計量が2日、横浜市内で行われ、世界スーパーバンタム級主要4団体統一王者の井上尚弥(大橋)ら出場4選手全員が1回でパスした。リミットの55.3キロだった井上尚は「プレッシャーはいつもと変わらない。自分自身に期待しているし、楽しみにしている」と、4団体王座防衛に自信を漂わせた。井上尚に挑戦するTJ・ドヘニー(アイルランド)は55.1キロ。元スーパーバンタム級世界王者で、37歳のベテランは「私も彼もいい準備ができた」と話した。世界ボクシング機構(WBO)バンタム級で初防衛を狙う王者の武居由樹(大橋)、フライ級との2階級制覇を目指す挑戦者の比嘉大吾(志成)はともにリミットより100グラム軽い53.4キロだった。
比嘉は6年5カ月ぶりの世界戦の計量クリアに笑みを浮かべた。前回の2018年4月は体重超過によりフライ級の世界王座を剝奪され、ライセンス停止処分も受けた。2階級上の今回はリミットより100グラム軽い結果で余裕を示し「計量をパスしただけで、みんなに褒められました。頑張らないと」と冗談を交えながら、意欲を話した。
王者の武居は比嘉と一緒にトレーニングをしたことがあるだけに、写真撮影のにらみ合いで思わず笑ってしまう場面もあった。気合を入れ直し「(体調は)ばっちり。いつも通りバチッと倒します」とコメントした。