万感の思いがにじんだ。カヌー女子カヤックシングル200メートルの瀬立は東京大会後に受けた2度の左手首の手術から再起し、前回の順位を一つ上回る過去最高の6位。「うれしさ7割、悔しさ3割かな」と目を潤ませながら、にこりと笑った。
決勝は勢いよく飛び出し、横からの波や風に苦しんで後半に失速したが「練習してきた成果は出せた。気持ち良かった」と満足げ。日本を離れる前にも左手首に痛み止めの注射を打つほどの状態で奮闘した。
中学時代にカヌーを始め、高校1年の時に体育の授業中の事故で車いす生活になった。18歳で初出場し、26歳で迎えた3度目の挑戦を終え「パラリンピックでは障害のある人が無限の可能性に挑戦できる。こんなにも輝かしい場所なんだな」と魅力を再確認した。
▽女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL2)準決勝
(4)宮嶋志帆(コーエーテクモクオリティアシュアランス)1分2秒52=9~12位決定戦へ
▽女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL2)9~12位決定戦
(10)宮嶋志帆(コーエーテクモクオリティアシュアランス)1分2秒43
▽女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL1)準決勝
(2)瀬立モニカ(江東区協会)57秒98=決勝進出
▽女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL1)決勝
(1)カテリネ・ウォジェルマン(チリ)51秒95(2)マジュラ(ウクライナ)52秒87(3)ミュラー(ドイツ)53秒13(6)瀬立モニカ(江東区協会)58秒73
(共同通信)