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PFAS流出、公表遅れ 副知事が那覇市議会に謝罪「市民に迷惑、心配かけた」


PFAS流出、公表遅れ 副知事が那覇市議会に謝罪「市民に迷惑、心配かけた」 県庁地下駐車場からのPFAS流出問題で、那覇市議会の野原嘉孝議長(右から2人目)に謝罪する池田竹州副知事(右)=17日、那覇市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 県庁から発がん性などが指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が流出し、県による公表が3カ月遅れた問題で、池田竹州副知事は17日、那覇市議会の野原嘉孝議長を訪ねて謝罪した。池田副知事は「那覇市民と市議会のみなさんに大変迷惑と心配を掛けたことをおわびしたい」と述べた。泡消火剤が流れ込んだ地下の湧水槽は洗浄をしても依然として高濃度のPFASが検出されることから、県外の専門家の知見を得て対策を練り、結果は速やかに公表するとした。


 野原議長は那覇市の公共施設でも7月にPFASを含む泡消火剤が流出する事故があったと説明。その上で「PFAS問題は米軍や自衛隊に焦点が当たって那覇市でも足元を見ていなかった反省がある。県はもっと厳しく対応してほしかったのが本音だ」と話した。

 6月、県庁地下2階駐車場の消火設備が誤作動してPFASが流出したが、当時は外部流出していなかったことから県は公表しなかった。9月に久茂地川へ流出したことが判明、同27日に会見を開き、公表が遅れたことを謝罪した。
 那覇市議会は4日、公表遅れなどに対する抗議決議を賛成多数で可決していた。野原議長は「那覇市より前に県がPFASを流出していたのは驚きだった。ミスは仕方がないが、公表が遅れると対応が後手になる。情報公開はしっかりしてほしい」と要請した。 

(梅田正覚)