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辺野古代執行訴訟・県側答弁書のポイント(2)沖縄県との対話、国が「無視している」 


辺野古代執行訴訟・県側答弁書のポイント(2)沖縄県との対話、国が「無視している」  沖縄県庁(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国は、代執行訴訟の訴状で代執行以外の方法での是正は困難だとした。県の答弁書では、県との対話を国が無視している現状から「(代執行手続きの)要件を欠く」と指摘し、国の主張を真っ向から否定した。
 答弁書では、代執行手続きは同法の中において、他の方法で是正を図ることが困難な場合に認められる「やむを得ない最終手段」との説明を紹介。
 国はあらゆる方法を検討した上で、他の方法がないことを示す必要性を指摘した。その上で、県の求める対話による解決を国が「無視している」現状から、代執行手続きの「要件を欠く」と強調した。
 県が対話を求めてきた状況についても列挙した。設計変更申請がなされる前の2019年6月から今回の代執行訴訟が提起された23年10月5日までの間に、玉城デニー知事が辺野古問題解決に向けた対話の実現を求め、政府と国会に向けて19回にわたり要望を繰り返したことを訴えた。
 高裁那覇支部に対し「国は被告(玉城知事)の要望を一顧だにせず無視してきた」と指摘した。 

(佐野真慈、與那原采恵)