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辺野古代執行訴訟・県側答弁書のポイント(3)「最高裁判決、違反を認定せず」と主張  


辺野古代執行訴訟・県側答弁書のポイント(3)「最高裁判決、違反を認定せず」と主張   最高裁判所=東京都千代田区(共同通信)
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 国は訴状で、9月の最高裁判決で、辺野古新基地建設の設計変更申請を承認しない県知事の事務執行が法令の規定に違反していると明確に判事されていると主張する。県側は、最高裁判決では「知事が変更承認申請を承認しないことが各規定に違反するとは一切認定しなかった」と指摘。県の不承認処分を取り消した国交相の裁決の拘束力は、申請要件を満たしているという判断には及ばないとした。
 国は具体的に変更承認申請が各規定の要件を満たしていると立証することが必要にもかかわらず、訴状ではされていないとして「訴状における主張のみで変更承認申請の承認を命ずることはおよそ不可能」と指摘した。また、承認しないことが「各大臣の処分に違反する」などと国が主張するとしても、具体的にどのように該当するのかを主張立証するべきだとした。
 代執行手続きは、地方公共団体の処分権限を国が奪うという地方自治に対する最終的な介入手段であり、要件の審理では「各大臣の処分」や「指示によって課される義務」の適法性の内容審理がなされなければならないと指摘した。

 (沖田有吾)