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42万人が祝う記念日 「世界のウチナーンチュの日」って何?<ニュースはじめの一歩>


42万人が祝う記念日 「世界のウチナーンチュの日」って何?<ニュースはじめの一歩> 「世界のウチナーンチュの日」が制定された第6回世界のウチナーンチュ大会=2016年10月、那覇市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

Q : 30日は「世界のウチナーンチュの日」。いったいどんな日なんだろう?

 A : かつて海外に移民した沖縄県民の子孫や、県外・国外にいる県出身者らと共に、ウチナーンチュがウチナーンチュであることを祝う日です。2016年10月30日の第6回世界のウチナーンチュ大会閉会式で制定が宣言され、その日を「世界のウチナーンチュの日」と定めました。

 制定を働き掛けたのは県系アルゼンチン出身の比嘉アンドレスさんと県系ペルー出身の伊佐正アンドレスさんです。2人は海外出身の県系人と県民が心を一つにする祝いの日が必要だと考え、住んでいた名護市の市議会に陳情するなど、制定に向けて奔走しました。

 「世界のウチナーンチュ」は、琉球新報が1984年に始めた連載「世界に生きるウチナーンチュ」で注目されるようになりました。戦前、戦後に沖縄から海外に移民した人々の子孫が各地でコミュニティーを形成し、沖縄の文化を守り、継承しながらたくましく生きる姿が描かれ、県民の心を打ちました。

 世界に広がるウチナーンチュネットワークを継承・発展させるため、県は90年に第1回世界のウチナーンチュ大会を開催しました。世界中のウチナーンチュが沖縄で一堂に会する大会は、沖縄の一大イベントとして定着し、その後はおおむね5年に1回の頻度で開かれています。次回の第8回大会は27年の開催を予定しています。

 世界のウチナーンチュは現在、約42万人いるとされています。「世界のウチナーンチュの日」には、各地で交流イベントが開かれます。移民の歴史を学びながら海外文化に触れ、世界のウチナーンチュたちとの絆を深めましょう。