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中城湾港、使用申請許可 きょうから自衛隊統合演習


中城湾港、使用申請許可 きょうから自衛隊統合演習 2021年に行われた自衛隊統合演習で、民間船舶から陸揚げされる陸上自衛隊の装甲車=2021年11月、中城湾港新港地区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自衛隊最大の実動演習「自衛隊統合演習(JX)」が10日から始まる。防衛省がチャーターした民間船舶(PFI船)「はくおう」の岸壁使用申請が9日、県の中城湾港管理所に提出され、許可された。
 使用日時は10日0時~24時で、人員約180人、車両51台を積み込んだ船舶を入港させる予定だ。人員と車両は公道を使って那覇市の那覇基地と沖縄市の白川分屯地、うるま市の勝連分屯地へ移動する。
 統合演習では、那覇基地に南西地域の医療拠点を設け、久米島町や鹿児島県の徳之島から自衛隊ヘリなどで負傷者を運ぶ訓練を行う。実動の自衛隊統合演習は9回目。全国で自衛隊員約3万800人が参加する。米軍の参加人数は約1万人で、前回の約5800人と比べて大幅に増加する。
 吉田圭秀統合幕僚長は9日の記者会見で統合演習について「自衛隊の統合運用能力の向上を図るのが狙いだ」と説明。陸海空など従来領域に宇宙・サイバー・電磁波など新領域を組み合わせて戦う「領域横断作戦」について、より充実させることが今回の特性だと明らかにした。
 米軍の参加人員が増えている背景に関しては「米軍も日米調整を行う貴重な場と捉えており、年々(自衛隊統合演習への)参画意識が高まっている」と述べた。 

(明真南斗、與那原采恵)