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沖縄で「隊員戦死・遺体扱い」訓練へ 自衛隊、11月の統合演習で 計画公表せず


沖縄で「隊員戦死・遺体扱い」訓練へ 自衛隊、11月の統合演習で 計画公表せず 迷彩柄の制服を着た自衛隊員(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

【東京】11月10~20日に予定される最大規模の実動演習「自衛隊統合演習(JX)」で、防衛省・自衛隊が有事で戦死した隊員の遺体を取り扱う訓練を県内で計画し、対外的に公表しないまま実施しようとしていることが28日までに分かった。仮埋葬や臨時の遺体安置所の設置を想定する。複数の関係者が明らかにした。

 南西地域で死者が出る激しい戦闘を想定して遺体の取り扱い・管理に当たる一部隊員の習熟を図る一方、訓練を公表せず国民には犠牲を伴う戦争のリスクを見せないようにする姿勢が表れている。識者からは「国民に説明すべきだ」などの指摘が上がった。
 自衛隊は統合演習の訓練項目を公表しているが、戦死した隊員の取り扱いを訓練する項目は伏せている。有事を想定した訓練で戦死者の遺体取り扱いを訓練する計画が県内で明らかになるのは初めてとみられる。
 統合演習では久米島町や徳之島(鹿児島県)など島しょ部で負傷した隊員を南西地域の医療拠点である那覇基地に後送する訓練が計画されている。関係者によると、その関連で死亡者が出たと仮定し、仮埋葬や臨時の遺体安置所の設置を想定している。 (明真南斗)

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