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止まらぬオスプレイ 米国防総省「日本から停止要請ない」 米軍の運用に歯止めなし


止まらぬオスプレイ 米国防総省「日本から停止要請ない」 米軍の運用に歯止めなし 普天間飛行場に飛来したオスプレイ2機=12月1日、宜野湾市の普天間飛行場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米空軍横田基地所属のCV22オスプレイの鹿児島県屋久島沖での墜落事故を巡り、米国防総省のシン副報道官は11月30日の記者会見で「私が知る限り、正式な(飛行停止)要請は受けていない」と語り、オスプレイの運用を続ける考えを示した。日米で認識のずれが表面化する一方、1日も県内では米軍がオスプレイの飛行を続けた。

 木原稔防衛相は閣議後会見で、米側から「日本に配備されている全てのオスプレイは徹底的かつ慎重な整備と安全点検をした上で運用されている」と説明を受けたと明らかにした。CV22は会見の時点で飛行していないという報告もあった。米軍からの情報提供について「十分ではない」とした上で飛行継続に「懸念がある」としたが、飛行停止には言及しなかった。

 松野博一官房長官は記者会見で、シン副報道官の発言を踏まえ「捜索救助活動を除き、安全が確認されてから飛行するよう正式に要請している」と述べ「米国防総省などにも共有されていることを確認している」と強調した。

 県の溜政仁知事公室長は、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所に対し飛行の停止を口頭で要請した。救助活動にもほかの航空機を使用するよう求めた。

 防衛省によると、1日は午後6時時点で、普天間飛行場で海兵隊のMV22オスプレイが離陸と着陸を4回ずつ繰り返し、海軍のCMV22が1回離着陸した。嘉手納基地ではCMV22が2機、離着陸した。1日夕までに墜落現場での捜索や救助に、オスプレイの参加は確認されていない。

 浦添市議会は12月定例会本会議で、墜落事故に抗議し原因究明までの一時飛行停止を求める意見書を、全会一致で可決した。

 事故現場周辺では搭乗員7人の捜索が続けられている。(明真南斗、知念征尚)