<金口木舌>子どもの見本になれる大人に


社会
<金口木舌>子どもの見本になれる大人に
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 3歳の娘が最近、弟の行動を報告してくる。悪い行為ならば注意してほしいと思っているのだろうか。まずはしっかりと話を聞き、子どもが納得できる対処方法を考えている

▼もし娘の話を否定したり、報告したことを叱りつけたりしたらどうなるだろう。次第に大人を信頼できなくなり、何も話さなくなるはずだ。親子関係の悪化も避けられない
▼大人の社会でも、困りごとがあって誰かに相談するときは、親身になって向き合ってほしいもの。納得できる解決につながれば信頼関係も深まる。だが、自衛隊では正反対の事態が起きているようだ
▼弁護士グループの調査によると、自衛隊内でハラスメント被害を相談した人のうち、6割が配置転換や退職強要など不利益な扱いを経験した。加害者からの報復が心配で相談できないとの回答もあった
▼子どもに正しい姿を見せるのは大人の役割だ。被害を訴える人に不利益な扱いをすることは間違っていると子どもにも伝えたい。正しいお手本を示すためにも、大人が誤りをただすことが求められる。