<金口木舌>花々が彩る季節


社会
<金口木舌>花々が彩る季節
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 本部町の八重岳入り口付近に、毎年早く花を咲かせ、訪れる人々を出迎えるカンヒザクラがある。町は今年から、この木を「迎え桜」と呼ぶ

▼20日から「八重岳桜まつり」が始まった。今年は18万人超の来場者を見込む。コロナ禍の3年間も飲食やイベントを制限し、車窓から桜並木を楽しむ「ドライブスルー方式」で開催した
▼「先人に感謝し(桜まつりを)次の世代へとつなげていく」と平良武康町長。沖縄戦の激戦地だった八重岳は戦後の米軍管理を経て、1960年代から植樹が始まった。町民らの手で増えた桜は約7千本。祭りは46回目で、休止は一度もない
▼初日はあいにく小雨交じり。昨年の台風の影響で、開花状況にばらつきもあり、満開は今月下旬ごろか。4年ぶりに飲食やイベントも復活した。桜と町民が来場者を温かく迎えてくれる
▼今帰仁村のグスク桜まつり、海洋博公園の美ら海花まつりも始まった。名護市川上の通称「羽地ターブックヮ」でも、コスモスが徐々に花を付けてきた。やんばるは花々が美しく彩る季節を迎えている。