<金口木舌>コロナ「終息」はいつ


社会
<金口木舌>コロナ「終息」はいつ
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 「終息」か「収束」か。新型コロナウイルス感染症が発生した頃、見通しを示す表現としてちょっとした議論になったことを覚えている。文字通り「終息」は「終わる」で「収束」は「収まる」の意。目指すべきは「終息」である

▼未知のウイルスは収まる様子はなく「ウィズコロナ」が生まれた。暮らしに大きな影響を与えたコロナ禍は耳慣れない言葉をはやらせた
▼「ロックダウン」「ソーシャルディスタンス」「クラスター」などカタカナ英語が多用された。終わりが見えないコロナ禍を伝える難しさがついて回った
▼新型コロナの感染例が国内で初めて確認されて丸4年が経過した。社会はコロナ禍から抜け出し、数々の言葉に懐かしさを覚える。世相は「アフターコロナ」や「ポストコロナ」へと移った
▼コロナ禍の最中、医療現場の切迫感を考えれば、安易に「終息」の2字は使えなかった。今、コロナ患者は増加傾向にある。手洗いは習慣化しているだろうか。せきエチケットは。4年間の教訓を生かし、真の「終息」に向かわねばならない。