<金口木舌>Co育ては楽しい


社会
<金口木舌>Co育ては楽しい
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 子育ては喜びにあふれているが、とかく苦労も多い。救いになるのは親戚や友人、地域の助け合い。「孤育て」ではなく「Co(コ)育て」を目指して活動する人に先日出会った

▼「Co」は協力を意味する「コーペレーション」や「コラボレーション」の頭文字から取った。その人はうるま市で「食と農の学び舎BASE」を運営する安座間貴奈さん(38)。12年続けた高校教員を辞め、自宅1階を活用して3年前にこの空間を作った
▼農業体験や、不登校や行き渋りの子が勉強できる寺子屋など活動は幅広い。寺子屋は高校生のボランティアが教えることもある。つい説教をしがちな親や先生ではない、斜め上の関係が良い場合もあるそうだ
▼保護者とは子どもの課題も意見を交わしているが、保護者が自信のなさを奥底に抱えている場合、役所や学校に指摘されると反発を招くこともあるため、ワンクッションの機能を果たしている
▼横や斜めの関係は、地域ならではの資源。「Co育て」の輪がつながれば、子育てはきっともっと楽しくなる。