<金口木舌>スポーツから考える温暖化


<金口木舌>スポーツから考える温暖化
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 娘が通うスポーツ教室は、練習中に頻繁に給水時間を設ける。屋外の練習はとにかく暑い。こまめに水分補給をしないと熱中症になる恐れもある。指導者の意識も昔と変わった

▼苦境の中の奮闘が「美談」とされた高校野球も変化する。甲子園大会では水分補給などを行う「クーリングタイム」を設け、今年は一部の日程で試合を午前と夕方に分ける「2部制」を導入する

▼サッカー元日本代表の小野伸二さんは全国で子どもたちを指導しながら、気候変動など環境問題に関する啓発活動も続ける。「気候はすごく大事。暑い環境ではプレーの強度も落ちる」と指摘する

▼海面上昇や異常気象など、地球温暖化の影響はニュースで見るものばかりではない。子どもたちがスポーツを楽しむ環境が脅かされるなど、身近なところに迫っている

▼沖縄の夏はこれからが本番だ。スポーツ大会も多くなる。猛暑から子どもたちを守りつつ、温暖化防止のために何が必要か考えてみたい。できることから始めれば、未来の子どもたちも楽しく競技に打ち込める。