「市長がセクハラ」9件 「相談後に放置」訴えも 南城市職員アンケート 沖縄


「市長がセクハラ」9件 「相談後に放置」訴えも 南城市職員アンケート 沖縄 南城市役所(資料写真)
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 南城市議会のハラスメントに関する特別委員会(安谷屋正委員長)は21日、古謝景春市長のセクハラ疑惑を受けて実施した職員アンケートの結果を市のホームページで公表した。「古謝市長からセクハラを受けた」という回答が9件あった。特別委は6月議会最終日の28日、第三者委員会の設置を正式に市に要請する。

 特別委による職員アンケートは、会計年度任用職員や業務委託で働く人も含めた669人に用紙を配り、4月から5月にかけて実施。301通の回答があった。

 複数回答可で、「ハラスメントを受けた」47件、「見聞きしたことがある」46件、「相談を受けたことがある」11件、「ない」208件の回答が寄せられた。このうち市長や議員などの特別職から「ハラスメントを受けた」と訴える回答の詳細が公表された。

 古謝市長からハラスメントを受けたという回答は9件。いずれもセクハラで、「キスされた」「胸を触られた」「飲み会で太ももを触られた」という回答がそれぞれ複数あった。「上司に相談したが何の解決にもならず、未だに放置されている状態」という訴えもあった。

 古謝市長は昨年12月にセクハラ疑惑が表面化して以降、「セクハラをしていない」と否定している。21日の本紙の取材に対し、改めて自身のセクハラを否定した上で、「第三者委が設置されれば求めに応じ、対応する」と秘書を通じて答えた。

 特別委のアンケートの中では、市議や瑞慶覧長敏前市長時代の幹部からの「パワーハラスメント」を訴える回答も寄せられた。今後、第三者委の調査対象も焦点となるが、与党議員からも「一番、市長のセクハラが深刻だ」との声が出ている。 

(南彰、普天間伊織)