山形県で県民に「1日1回は笑う」ことを促す条例が制定された。笑いで心身の健康づくりに取り組むことなどが目的という。もちろん努力規定で罰則はない
▼笑うことは悪くないが、さまざまな事情で笑えない人もいる。山形県の吉村美栄子知事は、喜怒哀楽は強制されるものではないとして「県民に笑って健康で過ごしてもらえるようにするのが行政の役割」と述べた
▼沖縄の多くの学校が夏休みに入った。子どもたちのはじける笑顔の一方で、顔を曇らせる保護者もいるようだ。認定NPO法人キッズドアの調査では、小中学生のいる困窮世帯の計60%が子どもの夏休みは「なくて良い」「短い方が良い」と答えた
▼夏休みは生活費がかかり、特別な体験をさせる経済的余裕がないことなどが理由という。最近は物価も高騰し、今まで以上に生活は苦しい
▼一人一人が心の底から笑えるためには行政の役割が大きいことは言うまでもない。私たちも周囲の困っている人の力になることはできる。互いに支え合うことで、笑顔あふれる社会につながっていく。