壺屋焼 (つぼややき)


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 那覇市壺屋で焼かれる陶器。戦前までは上焼、荒焼、赤焼(アカムヌー)の3つの系統の焼物が焼かれていたが、戦後、低火度の赤焼は生産していない。1682年に窯場が創設されて以来、沖縄戦まで窯の火は途絶えることなく燃え続けた。戦後も1945年11月には、日用雑器、瓦などが焼かれ、戦後復興ののろしを上げた。壺屋焼を代表する陶工、金城次郎は、その歴史と伝統を踏まえた上焼の技法に優れ、85年、人間国宝に認定された。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)