2020年度以降、大学入試と全国の小中高校で教える内容を定めている学習指導要領が変わります。これまでの「知識」中心から、今後は知識だけでなく「思考力、判断力、表現力」「主体性、協調性」も問われる時代になります。
小中高で「深い学び」実施
大学入試はセンター試験が廃止され、「大学入学共通テスト(仮称)」(共通テスト)に変わります。現行のセンター試験は全てマークシート方式ですが、共通テストには数学、国語を中心に記述式が導入されます。
大学入試改革はこのほか、全国の国公立大の定員の3割がアドミッションオフィス(AO)入試、推薦入試になり、高校3年間の活動が重視されてきます。全ての国立大の個別入試でも記述式が導入されます。
大学入試が変わるのに伴い、小中高校の学びも変わります。一番の特徴は、小学校から高校までアクティブ・ラーニング(主体的・対話的な深い学び)、プロジェクトベースドラーニング(身近な問題を素材に解決方法を探る)が行われるようになることです。
高校では日本史と世界史を融合させた「歴史総合」や数学と理科を横断して考える「理数探究」などが新たな科目に加わります。
小学校ではグローバル化、情報技術(IT)の発達に対応するため、英語の教科化、プログラミング教育が必修化されます。
小中学校の国語では、新聞を読んで調べた内容を報告したり、新聞記事を比較して討論したりすることになりました。まとまった量の文章を読むことで、読解力を付けることが狙いです。