1945年3月28日、沖縄戦時に渡嘉敷島で起こった「集団自決」(強制集団死)から72年の28日、渡嘉敷村の白玉之塔で村主催の慰霊祭が開かれた。約60人の遺族、関係者らが参列した。参列者は沈痛な面持ちで手を合わせ、鎮魂の祈りをささげた。
松本好勝渡嘉敷村長は式辞で「多くの尊い命がこのような悲惨な形で失われたことは痛恨の極みである。歴史が続く限り子々孫々に至るまで伝える」と決意を新たにした。
渡嘉敷小中学校の児童生徒は折り鶴で「心」という字を表した作品を奉納した。「世界中の人たちが優しく穏やかな気持ちになるように」と気持ちを込めたという。
玉城保弘村議会議長は「今日の平和と繁栄は尊い犠牲の上にあることを決して忘れない。事実を風化させないよう命の大切さを後世に語り継いでいく」と強調した。参列した80代の男性は「父と兄弟3人を亡くした。今でも胸が苦しい」と涙ぐんだ。
英文へ→Tokashiki Village remembers history with memorial service for mass suicide victims