【ロサンゼルス】カリスマシェフ上地さん 国際会議で講義・実演


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料理国際会議で講義する上地氏(手前)=11月1日、カリフォルニア州ナパバレー

 米国料理研究所(カリフォルニア州ナパバレー)は11月1日、現地で料理国際会議を開催した。3日間にわたる同会議には、欧米を中心に世界各国の料理専門家や経営者、フードジャーナリストなど外食産業に従事する約700人が参加。アメリカで活躍する県出身のトップシェフ、上地勝也氏(48)が講師に招かれ、講義やデモンストレーションなどを行った。

 10回目の今回は、アジア料理に焦点を絞り、料理の文化的背景や変遷、販売戦略や調理方法などを多彩なプログラムで紹介。デモンストレーションの部では、中国やインドなどアジア諸国から招かれた一流シェフがそれぞれの腕を披露する豪華な内容で、米市場で大きな経済力を持つアジアの風味への関心の高さを示すものとなった。
 上地氏は、日本ですしが誕生した背景や米市場での変遷など、自身の経験を交えながら講義。デモンストレーションの部では、「料理の鉄人」としてアメリカで名前が浸透している森本正治氏、東京・麻布十番の総本家更科堀井の8代目当主堀井良造氏、フレンチシェフの三國清三氏らとともに舞台に立ち、自身のレストランの人気メニューなどを紹介した。
 手掛けたレストランはすべて爆発的人気、カリスマシェフとして知られている上地氏は、講義終了後も写真撮影やサインを求める人々に囲まれるなど人気ぶりを発揮。「首里城のような大きな会場で最初は緊張したが次第に楽しくなった。大規模で内容も質が高く、とても勉強になった」と語った。
 同研究所は1946年、ニューヨークに設立され、シェフ養成コース、フード関連ビジネス経営者コース(4年制)の2つの学士号を授与する大学に準ずる教育機関で米国最大規模の有名料理学校。96年にカリフォルニア州ナパバレーに新施設を開設、事業を拡大している。
(平安名純代通信員)