【ブラジル】「おさらい会」600人超が鑑賞 斉藤悟さん、琉舞や髪結い


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 玉城流扇寿会斉藤悟琉舞道場・小波流琉球きからじ結斉藤悟研究所のおさらい会『島想てぃ遊ば』が、11月25日午後4時からブラジル沖縄県人会大サロンで催された。会場は600人以上の来場者で超満員となり、2時間半の舞台を立ち見で鑑賞する人も多かった。
 おさらい会開催に、斉藤さんは、「これほど離れた沖縄とブラジルで、ウチナーンチュたちがたくましく暮らしている。いつも私たちの心は沖縄の文化を通して強くつながっていることを確かめる意味でタイトルを『島想てぃ遊ば』にした」と語った。
 斉藤さんは1986年生まれの21歳。幼いころから天才少年といわれ、8歳のときに祖母の新垣春子さんに連れられて玉城流扇寿会を訪ね、谷田嘉子・金城美枝子両家元に師事。2005年に県費留学生として県立芸大で研さん、琉球新報社の「琉球古典芸能コンクール」優秀賞を獲得した。
 昨年は扇寿会両家元より「認定証」が、また小波流琉球きからじ結・小波則夫家元から髪結師免許が授与されている。
 おさらい会は第1部『琉球の風』で、伝統的な舞踊と髪結いを披露。「琉球きからじ結」では、踊りごとに髪の結い方が違うことや、女性の髪結いの特徴を通して昔の沖縄の生活習慣などが説明され、観客は興味深く実演やスライドに見入っていた。
 第2部『島の生活』は、創作舞踊を中心に構成。ブラジルでは目新しい演目「尾類馬」のテンポの速い行列踊りも披露された。最後の演目、「島想てぃ遊ば」の躍動感あふれる舞台に、観客は大いに魅了され、惜しみない拍手が送られた。
(与那嶺恵子通信員)