国内で初めて「地球環境」をテーマに、企業単独の財団法人として1990年に設立されたイオン環境財団。アジアを中心とする世界各地で展開する代表的な事業である植樹が県内で初めて行われたのは、南風原町の「那覇市最終処分場跡地」でした。一帯は沖縄戦によって自然が失われ、戦後はごみ処分場として使用されてきました。同財団では処分場が役目を終えた翌07年から3年間かけてリュウキュウマツやガジュマル、アコウなど計3万本の樹を、地域のボランティアの皆さん延べ3500人と協力して植えたのです。
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「緑を再生することで、今は市民の皆さんの憩いの場となっていると聞き、うれしく思います」と担当者は話します。成長する木々の姿が、地球環境にやさしく、ごみを捨てない・減らす生活に結び付くことを願っています。「活動の基本理念は平和への願い。環境緑化と保全は、平和でなくては成り立ちません。沖縄への思いとも共通しているところがあります」とも話してくれました。
今年2月には財団設立30年を記念して各地で実施する「さくらの名所づくり」の一環で、「環境の杜ふれあい公園」でカンヒザクラを植樹しました。地域ボランティア約70人が集い、その中には就学前の子たちも多く参加しました。この地がごみの最終処分場だったこと、今は緑がまぶしく成長する地になっていることも、次世代に受け継がれていきます。