初のフルマラソンとなるおきなわマラソンへ向け、トラックや周回コースで体の動かし方などを学び、いよいよコースを走ることになった2020大会のゲストランナー、HYの俊さん。コーチの津波真澄さん(野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスター1級)と二人三脚で歩んできたトレーニングもいよいよ大詰めだ。
坂道はリズムを崩さず
12月のすっきり晴れた日。風はほとんどないが、気温22度でやや強めの日差しがランナーには気になる。「(自動車)教習所でいえば、教官と一緒にいよいよ路上に出る感じ」と俊さんは楽しそうだ。今回走るのは県総合運動公園を出発し、おきなわマラソン本番のコースに沿って北上、中城湾港方面へ。うるま市に入ってゆがふ製糖前を通り、勝連城跡前でゴールとなる。
津波さんからの序盤のアドバイスは「周りに流されないように」。スタート直後は周囲に速い人がいても焦りは禁物。コース上の給水所でも「走りながら飲んでむせることもあるので、水分を取る時は歩いて大丈夫」(津波さん)。
最初の10キロで厳しいのは勝連城跡手前から始まる上り坂だ。少しひざの痛みもあり「ちょっと無理した」という俊さん。それでも最後は笑顔で勝連城跡に到着した。
坂道のこつは「ペースを落としてもリズムを崩さないこと」(津波さん)の言う通り、上り坂では少しペースも落ちたが、ドラムの俊さんだけに最後まで走るリズムは崩れなかった。津波さんも「走りも安定して、体重移動もできている」と太鼓判を押した。
走り終わった後には、あおむけに寝た状態から腹筋を使って両足を上に引き上げる新たなトレーニング法も習った。疲れて足が上がりづらい時でも腹筋を鍛えることで対策が取れるという。
本番まであと1カ月余り。「今度は勝連城跡から10キロ、その次はさらに10キロ。10キロ刻みで全コース走ってみたい」と俊さんの意欲に新たな火がともった。
俊さんから一言 心をポジティブに
初めてのフルマラソンを思い切り楽しみたいと言ってきたけれど、練習を通して「楽しむためにどうするか」を教えてもらった。できるだけ走る時間を取りたい。
名嘉俊さんの衣装協力:大会オフィシャルウェアパートナー SVOLME
<HY・名嘉俊さん おきなわマラソンに初挑戦 〜練習編〜はこちら>
<HY・名嘉俊さん おきなわマラソンに初挑戦 〜練習編2〜はこちら>
なか・しゅん
1983年5月生まれ。うるま市出身。結成20周年を迎えるバンドHYのドラム。HYの数々の楽曲を作詞作曲する。フルマラソン初挑戦で完走を目指す!
つは・ますみ
野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスター1級。ミセスジャパン2019沖縄大会クラシックミセス部門グランプリ。フルマラソン自己ベストは2時間59分30秒。
(2020年01月07日 琉球新報掲載)