多見谷氏、辺野古代行提訴指揮へ 成田訴訟など担当


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   多見谷 寿郎氏

 国が17日、県を相手に提起した代執行訴訟は12月2日に第1回口頭弁論が開かれる。10月30日付で福岡高裁那覇支部長に就任した多見谷寿郎(たみやとしろう)裁判官(57)が訴訟指揮を執る見通しだ。前任は東京地、家裁立川支部部総括判事。多見谷支部長の主な判決をまとめた。

 多見谷支部長は2013年7月、千葉地裁裁判長として成田国際空港会社(NAA)が、用地内で空港に反対する農業男性が耕作する土地の明け渡しなどを求めた訴訟で判決を下した。最大の争点だったNAAと男性との間の賃貸借契約の解約について、男性の同意なしでも解約は可能とする判断を示し、男性に土地の明け渡しなどを命じた。
 同じ千葉地裁で13年3月、千葉県白井市の前市長が鉄道運賃値下げに伴う分担金支出を専決処分したのは違法として市民団体が市に支出金を取り戻すよう求めた訴訟では、前市長に支出金を請求するよう市に命じる判決を出した。
 名古屋地裁の裁判長時代は、トヨタ自動車の元従業員の死亡原因を過労死と認め、労基署の遺族補償年金不支給決定を取り消す判決を書いたこともある。