やってよかったODDLAND そして寄ってきたのは…
―あれだけ大きな規模のイベントであるODDLANDを2015年から2年連続でやっての感想はいかがですか?
やってよかったっていうのが一番の感想です。でも、それが原因で多々面倒くさいこともあったりして。まず、政治関係の人がこんな僕にコンタクトを取ってくるんです。政治利用されようとしているのかなーとか思ったりしますね(笑)。
ODDLANDは商業的なイベントとは違って、入場料も取らないし、イベント自体も全て手作りなんです。ステージの組み立てから、会場装飾全てにおいて手作業で1年がかりで準備してやっています。その趣旨に賛同して、手伝っていた人がたまたま政治家さんで、とかなら分かるんですけど。静観していた人たちがイベントが成功した途端に、「私は応援していたんだよ」なんて言ってくるので、「あなた何もしてないじゃん! 何も関わってないじゃん!」って思っちゃいました。
また音楽事務所を通して「●●万円出すから、このフェスにうちのアーティストを出演させてくれ」っていうのもたくさんあったんですけど、全てお断りしました。
それは単純に音楽がかっこよくなかったからっていうのもあったんですけどね(笑)。ODDLANDを開催したが故に、下心がある人たちが近づいてきているのが、少し面倒くさいですね。だから、今は人に会ってもODDLANDの主催ってことはあまり言わないようにしています。
ありふれた日常の空間でやる意味
―これだけ大きくなったODDLANDですが、来年以降も開催するんですか?
いやぁー、会場がなくなっちゃうから…(笑)。会場のコザ運動公園の闘牛場周辺が取り壊されてスタジアムになっちゃうんですよ。そうなった場合、もうあそこではできないかなぁと思います。いろいろと代替案は出ていてその場所も見に行ってはいるのですが、現段階では未定です。
ODDLANDは、ごくありふれた日常的に皆が使っている空間で開催しなければ意味がないと思っているので。それこそ“家から近いコザ”から離れた場所でやらなきゃいけないかもしれないですね(笑)。でも、あの場所よりベストな場所が見つからないのが現状です。
また別で、沖縄市で開催する事にこだわっている理由があるんですけど、役所の人も、住民の方々もものすごく音楽に対して協力的なんです。さすがは「音楽の街」っていうだけはあって、市役所の方も親身になって相談に乗ってくれたり、わがままを聞いてくれたり、いろんな手配をしてくれたり。地域住民の方々も、苦情1つなくて、楽しみにして来てくれたり、音楽をやる土壌がものすごく整っているのが、こちらとしてもとてもありがたいです。
この先のODDLANDのビジョンとしては、今までのように公園全体を使った大規模なやつは毎年開催するっていうよりも、数年に一度にしたいって思っています。それこそ1年がかりで準備が必要になってしまいますからね。その前後は生活が苦しすぎるので。楽しみながら続けていけるようにやっていかないといけないかなと考えています。
―ひとまずODDLANDが終わった今、一番やりたいこと、今後考えていることなどはありますか。
個人的な話で言うと、今はバンド活動に力を入れたいです。それと並行して旅に出たくて。バンドで世界中を回るのも、一つの目標ですね。もっと海外でいろんなものを見て回りたいです。今年から来年はいろんな所へ行く計画を立てています。音源制作の予定もあるので、ものすごく楽しみですね。
また、映画を撮りたいなっていうのもありますね。以前撮ったものは、まだまだ自分の中で納得がいっていないので、しっかりとしたクオリティーの作品を作りたいです。
(パートナーの孝橋眞梨子さんと2人で立ち上げたPOGOTOWNにて)
【玉那覇優さんの手掛けた映像作品】