<金口木舌>8億円の使い道

 スーパーのチラシとにらめっこする時間が増えた。キャッシュレス決済のポイント還元制度がある店舗で買うべきか、制度がない店舗の特売品が得か

▼消費税は、幼児教育と保育の無償化など社会保障を充実させるために引き上げられた。一方で、増税後の消費の落ち込みを防ぐためにポイント還元制度が導入された
▼ポイント還元は、中小の登録店舗でクレジットカードや電子マネーなどで支払うと購入額の5%か2%が戻る。開始1週間の1日当たりの還元額は平均で約8億2千万円に上る。累計還元額は約60億円だ
▼クレジットカードや電子マネーは、高齢者にはハードルが高いだろう。共同通信の世論調査では、60代以上の79・7%がキャッシュレス決済を増やそうとは思わないと回答した
▼台風19号の被害が深刻だ。政府は、飲食料や仮設トイレなどの被災地支援として本年度予算の予備費から約7億円の支出を決めた。今後も状況に応じて必要な財政支援をするというが、被災地の現状を思うと一部の消費者だけに毎日約8億円がばらまかれることに疑問が膨らむ
▼被災地の一日も早い復興はもちろん、子どもの貧困や年金問題など多くの課題が山積する中、ポイント還元は2020年6月末まで続く。還元されたポイントを被災地に充てる「キャッシュレス決済で被災地支援」のような制度があってもいい。



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