<金口木舌>15歳の巣立ち

 「コッポロー、コッポロー」。南大東島に生息するフクロウの仲間ダイトウコノハズクの鳴き声という。取材で7回訪れたが、残念ながら聞いたことはない

▼高校がない離島では、進学のため15歳で島を離れる。親元を離れての寮生活や一人暮らしなど、島と異なる環境に戸惑う生徒も多いという
▼「15の春」をサポートしようと離島ではさまざまな取り組みがある。与那国町は中学3年生を対象に、食の自立に向けた食育教室を初開催した。本島在住の伊江村出身者でつくる伊江島会は、島を離れる生徒たちに伊江島牛のサイコロステーキを給食で振る舞った
▼南大東村出身者らの南大東会は、高校生の孤立を防ぎ、安心して勉学に励む環境をつくろうと「コッポロー会」を2018年に発足させた。以前あった先輩と後輩の交流の場「アンマク会」を参考にした。方言でヤシガニを「アンマク」と呼ぶ
▼19年の「コッポロー会」では先輩と後輩が同郷の絆を深めただけでなく、村内での就職に関する説明会も開いた。南大東会の西浜完治会長(68)は「どこにいても島のことを思う気持ちを大切にしてほしい」と、コッポロー会が島の発展につながることを願う
▼今春、10人が南大東中を卒業した。島固有のダイトウコノハズクのように自身のルーツを大切に、夢に向かって進んでほしい。15歳の巣立ちを心から応援している。



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