<金口木舌>ウルトラC


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 まじまじ見ることを「ガン見」など「ガン」を強調に使う人は26・6%―。文化庁の世論調査結果だ。「とても」を「チョー」と言う人は1996年の12%から2011年には26%に増えていた。ガン見はまだ違和感があるが、チョーは定着したか

▼「超」は英語で「ウルトラ」。これに「C」が付けば奥の手や秘策を指す。元々は体操の技の難度のこと。競技で最近聞かないと思ったら、技のレベルが上がっていた
▼先日の全日本シニア。鉄棒で東京五輪を目指す内村航平選手が挑んだのが「ブレトシュナイダー」でH難度。これを伸身で行うと最高I難度の「ミヤチ」。国際大会で成功させた選手の名が付く。この大会の鉄棒はその宮地秀享選手が制した
▼跳馬で優勝したのは県出身の安里圭亮選手だ。用いた技「リ・セグァン」を使えるのはまだ世界に多くはない。難度をさらに上げた新技「屈身リ・セグァン」を自ら開発し、昨年の国内大会で初披露した
▼跳馬では今、世界で最も高い価値点が付く最高難度の技だ。海外からも注目される。踏み切り後、側転からひねって屈身の前転、さらに後方回転で着地する。まさに超大技である
▼その第一人者が目指すのはもちろん来夏の五輪だ。出場枠、代表枠を巡る戦いはこれから始まる。名を冠した新技の認定はもちろん、大舞台でその技を披露してくれる日が楽しみだ。