<金口木舌>デーブ・ロバーツ監督


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 4年前の第6回世界のウチナーンチュ大会での式典会場が沖縄セルラースタジアム那覇。世界から集まった県人やその子弟がスタンドを埋め尽くし、各国の国旗がなびいていた

▼10月30日は世界のウチナーンチュの日。第6回の閉会式で宣言された。今年は、その2日前となる10月28日(日本時間)にドジャースが大リーグを制覇した。監督は沖縄生まれの県系2世、デーブ・ロバーツさん(48)である
▼第6回の開会式ではロバーツさんの動画メッセージが会場に流された。「自分の持っている可能性は無限大だ。自分を信じていろんな所に出て挑戦してほしい」。有言実行といえる今回の偉業達成に「したいひゃー」の歓声が世界各地から聞こえるようだ
▼ロバーツさんの母栄子さんは宮古島で生まれ、那覇市で育った。在沖米兵だった父フェイモンさん=享年68=との間に1972年、ロバーツさんは生まれ、1歳で渡米した。ドジャースで非白人初の監督と称される
▼2016年から指揮を執る。「沖縄、日本は自分の一部。マイノリティーとして初めての仕事で責任は大きい」との決意も口にした。ワールドシリーズ3度目の挑戦が結実した
▼「いつか沖縄からメジャーリーガーが誕生し、ドジャースに入ってほしい」との思いもある。第7回大会は2年後。セルラースタジアムに立つロバーツさんの姿も想像してみる。