<金口木舌>地域の宝


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 「売り方よし、買い方よし、世間よし」。江戸時代に近江商人が唱えた「三方よし」の理念は、売り手や買い手だけでなく、社会的評価も良くなければならないと説く

▼「世間よし」は特に重要とされる。SDGsを掲げる企業が増えつつあるのも社会貢献が一つのブランディングにつながるとの思いがあるからだろう
▼「規格外の原料を生かすことで食品ロスの削減にもつながる」。SDGsが掲げる目標の一つが、商品開発につながったと説明したのは、うんな中学校3年生。糖度の高い恩納村産アテモヤを使用したお菓子「アモサンド」を御菓子御殿と開発した
▼3年生はそのほか、飲料酢や日焼け止めも開発。いずれも地域資源を活用した新商品で、パッケージや広告も考案した
▼「一つの目標に向かっていろいろな意見を出し合ってまとめていく過程は大変だったはずだ」。労をねぎらい、生徒たちの充実した表情に目を細めた宜志富清博校長。商品開発を通して地元をPRしようと熱意をたぎらせる若者たちこそ、最も大切な地域の宝だ。