<金口木舌>大人が示す交通安全


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 子どもは1歳を過ぎた頃から色に関する感覚が強まると言われる。親が果物や花などを指し示して、声に出して色の種類を伝えると、違いを理解できるようになるようだ

▼信号機も身近な教材の一つ。横断歩道で点灯する色を見せて「赤は止まれ」「青になったら気をつけて渡ろう」と話しかける。基本的な交通ルールも教えることができる
▼県警の交通白書によると、2020年に発生した歩行者が絡む事故は約500件。近年は減少傾向にあるが、毎日のように歩行者が事故に巻き込まれている。横断歩道以外を通行して事故に遭うケースもある
▼道路交通法では歩行者に信号の順守や横断歩道の利用を求めている。違反した場合は罰則が適用されることもある。車の運転者が安全意識を高めるのは当然のこと。歩行者もルールを守ることで事故は減らせる
▼4月は新年度の始まり。初めて通学路を歩む子どもたちも多い。誰もが交通事故のない日々を願う。正しくルールを守る姿を大人が示せば、子どもたちの交通安全への理解も深まるはずだ。