<金口木舌>沖縄の魅力、再発見


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 「沖縄が嫌になってブラジルに行ったのに 古典民謡の先生になって帰って来よった」。石垣出身のバンドBEGINの「国道508号線」にある歌詞だ

▼沖縄には慶良間は見えるけどまつげは見えないという言葉がある。近くにあると、その存在や魅力に気づきにくい。離れた場所で見つめ直したり鏡に映る姿を眺めたりすると、本当の良さが分かることもある
▼NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」には沖縄の料理や自然が登場する。県外の人にとっては沖縄を知るきっかけになる。県民にとっては地域の魅力を再発見する機会になるだろう
▼放送初日には物語の舞台となる本島北部で視聴会が開かれた。集まった人たちはドラマに登場する地域の風景に喜びの声を上げた。画面に映る沖縄は輝いて見えたかもしれない
▼出演する仲間由紀恵さんは「沖縄の面白いところを発見して沖縄をもっと好きになってほしい」と語る。県民が地元の魅力を深く知り、愛着を持って沖縄を発信することで、ドラマが生み出す効果は何倍にも膨らむはずだ。