<金口木舌>全ての子どもに必要な支援を


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 体重1835グラムの小さな体で生まれた三女は、家族に温かな笑顔をくれた。人並みよりもゆっくりとだが着実に成長し、6歳となった今では少し拙い口ぶりながらもおねだり上手な我が家のムードメーカーだ

▼沖縄は、出生時の体重が2500グラム未満の低出生体重児の割合が全国で最も高い。近年は、新生児の1割以上が低体重で生まれている
▼早産や、妊娠中の受動を含めた喫煙などで割合が高くなることが分かっているが、要因はさまざまで親としては防ぎようがない場合も多い
▼全国的にも増加傾向にある。医療技術の発達で、出産時に救える命が増えたと考えれば喜ぶべきことだ。ただ先天的な疾患や、発達がゆっくりになることがあり、子どもや家族への医療的、社会的なケアの充実が必要だ
▼心臓疾患があった三女は、二度目の手術を終えた昨年、ようやく一つの山を越えたと感じた。小学校入学を前に、生まれた日の空のような水色のランドセルをうれしそうに背負う姿に、全ての子どもと家族に必要な支援が届く社会になってほしいと心から思う。