夏の風物詩として人気の高い高校野球。全国選手権沖縄大会決勝は沖縄尚学が2年ぶりに優勝を飾り、全国一番乗りで10度目となる夏の甲子園出場を決めた。節目の105回大会は見応え満載だった
▼13人で春季大会に準優勝した宮古は一時チームを離れた主力選手が戻り、結束力を強めた。全員が地元出身。私立が上位を引っ張る中、公立の存在感を見せつけた
▼創部6年目のウェルネス沖縄は春季大会初優勝の勢いのまま勝ち上がり、準決勝で伝統校の興南に競り勝った。学校にグラウンドがない環境でも監督が大切にする自主性を高めて力を伸ばしてきた
▼いずれも春夏通じて初の甲子園出場を目指した。立ちはだかったのは伝統校の沖縄尚学だった。秋季大会で九州を制してセンバツは2勝を挙げた。さらに技に磨きを掛け、攻守で一歩上回った
▼それでもセンバツ出場校に肉薄した戦いぶりは野球熱の高い沖縄の潜在力を十分に感じさせてくれた。次は全国に舞台を移す。春夏通算17度目となる沖尚の戦いが始まる。熱い夏はこれからだ。